大井3






158: ◆7SHIicilOU 2016/05/21(土) 08:28:04.35 ID:4UkMBz6go

【朝】

大井「提督おきてくださーい」

提督「……んぁ?」

大井「おはようございます。私ですよ」

提督「……ぁ? だれ?」

大井「随分と寝ぼけてますね」

提督「ぇっと……あぁ、朝か…………おっ? なんでお前……居んの?」

大井「朝起こしますって言ったじゃないですか」

提督「……なんでエプロンしてん?」

大井「朝食作ってたんです。有言実行の女ですよ私は」

提督「……ぁぁ?」

大井「ホントどれだけ寝惚けてるんですか? 何時に寝たんですか」

提督「……3時頃?」

大井「なんでそんな時間まで起きてたんですか」

提督「……」

大井「……おきてくださーい!」

提督「起きてる、起きてる……。ふわ……ぁあ」

大井「もう、向こうで待ってますから早く来てくださいね」

提督「ねみぃ……」

159: ◆7SHIicilOU 2016/05/21(土) 08:34:23.30 ID:4UkMBz6go

【朝食】

提督「……びっくりした」

大井「あ、起きました?」

提督「顔洗ったら多少はな」

大井「で、どうして3時まで起きてたんですか?」

提督「……なんで知ってるの? こわっ」

大井「自分でおっしゃったんじゃないですか!」

提督「まーじでー? 覚えてねぇ」

大井「私が何で居るのかわかってます?」

提督「……昨日言ってた事、だろ?」

大井「その程度には頭は動いてるようですね」

提督「いや違うんだ。昨日はさ、比叡と龍田が夜に殴りこんできてさ」

大井「は?」

提督「なぁんかわちゃわちゃ遊んでたら3時だ。しんど……」

大井「そういう事ですか。またなにか剣呑な感じなのかと心配しました」

提督「……心配とか、お前の口から出ることにまだ違和感あるぅ」

大井「なっ! 今までだって口にしなかっただけでずぅ、っと思ってましたよ!」

提督「みたいだけどさぁ……」

大井「とにかく! ご飯食べましょう、朝ごはんを食べればしっかりするでしょう」

提督「……筑前煮に白和え。ほっけに味噌汁浅漬け、これは?」

大井「からし蓮根です。好きでしたよね?」

提督「よく知ってるな」

大井「見てましたから」

提督「……あ」

大井「?」

提督「いまのは来た」

大井「……ふふーん」

160: ◆7SHIicilOU 2016/05/21(土) 08:43:58.22 ID:4UkMBz6go

【昼】

提督「……あ」

大井「はい、お茶のおかわりです」

提督「っとありがと」

大井「いえ」

提督「…………あ」

大井「向こうの電気ならさっき消しときましたよ。すぐ忘れるんですから」

提督「悪い」

大井「気にしないでください」

提督「……あー」

大井「煙草ですか? 今窓開けますから。はい、灰皿」

提督「さんきゅ」

大井「いえ。はい火を」

提督「んっ……ふぅ……、流れるような動作だな」

大井「練習しましたから」

提督「…………へぇ?」





山城「なにあれこわい」

比叡「『あ』研究家、みたいになってますよ」

龍田「私のカップ割って隠した事が私にバレた時の『あ』は?」

比叡「あ……」

161: ◆7SHIicilOU 2016/05/21(土) 08:52:39.58 ID:4UkMBz6go

【夕方】

提督「……」

山城「釣れますか?」

提督「日本で見たことないようなのは釣れたが、食えそうなのは今の所ないな」

山城「……そう」

提督「……おっ…………ダメだ、バレた」

山城「不幸ね」

提督「いや、そうでもないさ。こういうのも釣りの醍醐味みたいな所あるし」

山城「変なの……」

提督「……お前ってあれだよな」

山城「はい?」

提督「物憂げな表情と服装と合わさって、めちゃ夕陽が似合うな」

山城「……なんですか? 口説いてるんですか?」

提督「ただの感想だよ!」

山城「まぁ、まぁ……ありがとうございます」






提督「で、なんでお前は和服来て夕陽をバックに仁王立ちしてんの?」

大井「さぁ!」

提督「え、どういうこと?」

180: ◆7SHIicilOU 2016/05/21(土) 12:24:10.26 ID:tzD45+N8o

【夜】

千代田「ごーろくなな……嫌になったので仕事を辞めてフリーターへ……なにこれ!」

筑摩「エリートコースから外れましたね……っと4は金塊を掘り当てる」

山城「が、国に持ってかれて精神的に大打撃、一回休み。ですって」

筑摩「……この人生ゲーム疲れますね」

龍田「山城さんに合わせたマイナス人生ゲームだものねぇ……カツアゲされる1万失う」

山城「わざわざこんなものを作られるなんて……不幸極まってるわ」

大井「じゃあ次は私が……12ですね。いち、にい・さん……あっ昇進しました」

比叡「大井さんだけが順風満帆の人生ですね」

山城「なんで不幸じゃないの?」

大井「そんなこと言われても……」

龍田「……はっ!? ま、まさか……!」

大井「そうだったらいいんですけどねぇ……残念ながら」

龍田「……まるゆちゃんの過剰摂取の事を言おうと思ったんだけどなにと勘違いしたのかしらぁ?」

千代田「私もわかんないなぁ、教えて教えてなんだと思ったの~?」

大井「ぁぅぁぅ……」

山城「今日も二人とも軽快ね……」

比叡「どうせケッコンの事だと思ったんですよね! どうせ!」

大井「ぎょらいキック!」

比叡「魚雷関係ない!」

182: ◆7SHIicilOU 2016/05/21(土) 12:45:12.11 ID:tzD45+N8o

【深夜】

龍田「……ダウト」

比叡「ざんねーん! 2でしたー!」

龍田「ぐぬぬ……」

千代田「ダウトって終わり時がわからないのよね。4」

筑摩「基本終わらないものね。一つの数字が一人に全部行ったりするし、5」

千代田「ダウト」

筑摩「ちっ」

比叡「え、今舌打ちしました?」

筑摩「いーえ」

龍田「実はそういう所あるわよねぇ」

千代田「まぁウチで一番の腹黒ですからね」

筑摩「バ……ギ……」

山城「みんな、ちょっと……」

筑摩「クロース!」

山城「……来て早々真空の刃に襲われるなんて……不幸だわ」

比叡「その程度で沈む山城さんじゃないでしょ」

千代田「そうそう、それくらいで沈んでたらこれまで何回沈んでる事やら」

山城「……最近私の扱いが雑じゃないですか? 不幸だわ、本当に不幸だわ」

龍田「それでなにか用があったみたいですけどどうしたのかしらぁ?」

山城「えぇ、実はさっきちょっと怖い物を見てしまって……」

筑摩「あぁ夏場ですものね」

比叡「そういう怪談じみたものは勘弁してください。せめて私が部屋を出るまで」

千代田「へぇ。意外とこういうのダメなんだ。お墓でもへらへら徘徊できそうなのに」

比叡「どういう意味ですかねぇ……」

山城「聞いて。ねぇ私の話聞いてもらえる?」

龍田「ん~、私は聞く体制入ってるんつもりよぉ?」

比叡「あーあー、聞こえなーい」

山城「そういう霊的な話じゃないですから」

比叡「なーんだ。じゃあ聞きます」

山城「さっき部屋の前を通ったんです。とある重雷装艦の」

筑摩「某重雷装艦の」

千代田「匿名ってなんだったっけ?」

山城「とにかく、部屋の前を通ったの。そしたら壁に向かって黙々と誰かの写真を張り付けてて」

龍田「誰かの」

山城「誰かの」

比叡「でもそれだけなら割と今までも見た光景じゃないですか? 誰かはわかりませんけど」

山城「そうなのだけど。その後急に天井を見つめたと思ったら立ち上がって『提督が困ってる』とか言いだして
    執務室に向かっていったの。あれは怖いわね……」

筑摩「受信感度革命じゃないですか」

198: ◆7SHIicilOU 2016/05/21(土) 20:22:17.21 ID:aYzPkkZAo

【???】

大井「……ていとく?」

提督「……Zzz」

大井「寝てますか?」

提督「…………Zz」

大井「……寝てますね?」

提督「………………Zzz」

大井「……失礼します」

大井(寝顔は可愛いとかよく聞く台詞ですけど……むしろ怖いですね、なんでこの人は顰め面して寝てるんでしょう?)

提督「……んがっ」

大井「……んふふ、提督おやすみなさい」
 

199: ◆7SHIicilOU 2016/05/21(土) 20:40:37.38 ID:aYzPkkZAo

【そして】

提督「あのさ、大井」

大井「はい?」

提督「ちょっといいか? あー……少し二人で話したいんだが」

大井「……!?」

提督「時間、あるか?」

大井「は、はい! 大丈夫でした!」

提督「え、過去形なの?」

大井「大丈夫れす! 大丈夫ですから!」

提督「お、おう……じゃあ」

大井「はい、今行きます! ……と、言うわけで後は山城さん任せました!」

山城「え、この手牌で交代とか……不幸だわ」

大井「でわ!」







龍田「……ケッコンの話に4000賭ける」

千代田「賭けにならないわよ。それ」

筑摩「ロン」

山城「代わって一巡で放銃なんて……んふふ、もう不幸とかそういう問題じゃない気がしてきたわ」

龍田「しかしあれね」

千代田「ん?」

龍田「早かったわね」

筑摩「昨日の今日ですものね」

千代田「最初の茶番はなんだったの?」

比叡「みなさーん! さっき提督と大井さんがー!」


210: ◆7SHIicilOU 2016/05/22(日) 04:54:14.53 ID:FQOv8YtUo

【姉妹】

 prrr prrr

球磨「北上ー、電話なってるクマ」

北上「んぅ、今手離せない」

球磨「寝転がってるだけじゃねーか……おっ、大井クマ」

北上「マ?」

球磨「ま。……もしもし? どうしたクマって声でか!」

北上「うわぁこっちまで聞こえるよ、なに、また泣いてるの?」

球磨「っぽいクマ。もしもし? なに、フラれたか? あの後報告してこないから……うん」

北上「え? 大井っちフラれたの?」

球磨「違うっぽいクマ。……え、北上北上。……そうそう」

北上「……」

球磨「ほーそんな展開に……そりゃ重畳クマ」

北上「この上なく良い」

球磨「うんうん、そか。良かったな大井、つってもまだこれからみたいだが。
   今度そっち遊び行くからその時に提督にも会わせてくれ」

北上(お、完全に語尾取れた……。ガッツリ姉モードだ)

球磨「うんうん。おめでとう」

北上「どしたの、もしかしてケッコンしたの?」

球磨「ん、というか――」

221: ◆7SHIicilOU 2016/05/23(月) 10:03:40.73 ID:eVUljNBJo

【日本語】

筑摩「提督、ちょっといいですか?」

提督「ん……待って、煙草消す」

筑摩「べつにいいですよ?」

提督「お前咳き込むだろ。流石にそういう奴が居る所では吸いづらい」

筑摩「お気遣いいただきありがとうございます」

提督「別に。で、どうした?」

筑摩「いえ、先日大井さんと二人でこそこそお話してたじゃないですか」

提督「あー……あれか」

筑摩「差し支えなければこっそり教えてくれませんか?」

筑摩(あれ以降大井さんのテンションが異常なので)

提督「ん、大井からは聞いてないのか?」

筑摩「そうですね」

提督「まぁ隠すほどでもないけどさ……あの、ちょっちほら、やり口が、さ、過激と言うかアレじゃん?」

筑摩「あー……」

提督「だから『お前の気持ちはわかった、十分に受け取った』と、『真面目に考えることがあるから一人にしてくれ』と」

筑摩「……ほぅ」

提督「そんなもんだけどなぁ」

筑摩「……その後独り言とか言いませんでした? なにか、思ったこととか」

提督「独り言……? あぁそういえば、アイツ鍵無視して入ってきたから
    『部屋もなんとかしないとな』みたいなことは呟いたかも」

筑摩「あ、多分それですね」

提督「?」

227: ◆7SHIicilOU 2016/05/23(月) 16:26:42.28 ID:eVUljNBJo

【日本語 2】

球磨「軽巡球磨だクマー」

提督「知ってる、わざわざ遠いところまでご苦労さん」

球磨「まぁ妹の為と思えば、これくらいどってことないクマ」

提督「ふむ」

球磨「……」

提督「……」

球磨「……なにか質問あるクマ?」

提督「目的あって来たんじゃないの?」

球磨「大井は特に素直じゃない分開き直ったら凄いから、色々話に来たクマ。電話じゃ要領得ないし」

提督「えっとじゃあ……、聞きたいんだけど。大井のあのスキルっていうか、技術は一体……」

提督(鍵開けとか、情報収集能力と言うか)

球磨「スキル? あっ、それは球磨が仕込んだクマ。ふふーん」

球磨(料理に洗濯・掃除・裁縫。色々教えたものクマ……役に立って良かったなぁ)

提督「まーじかー……」

球磨「やっぱり男を落とすなら最低限あれくらいはできないといかんクマ」

提督「最低限!?」

球磨「ま、まだまだ姉には及ばないクマ」

提督「球磨もそういう所あるのか……意外、だな」

球磨「意外に優秀なクマちゃんって言われるクマ」

提督「ちょっと待って……え? えー、っと。あぁ言うのは、普通、か? 俺もそこまで豊富な訳じゃないからわからんけど」

球磨「技術的には平均程度じゃないクマ? 鳳翔とか間宮とか鹿島とかその辺と比べたら足元にも及ばんクマ」

提督「あぁ、それはちょっとわかる気がするけど……えぇぇ女性ってみんなそうなのか?」

球磨「外の人間はわからんクマ。けどウチの艦娘はみんなあれ位はできるクマ」

提督「……そうか、大井はまだ、その軽い方だったんだな」

球磨(軽い?)

提督「……」

球磨「……」

提督「その、あれだな」

球磨「?」

提督「やっぱり大井が一番だな」

球磨「今後とも妹をよろしく頼むクマー」

提督「はい」

236: ◆7SHIicilOU 2016/05/23(月) 23:56:36.72 ID:ic+hTFnDo

【外堀】

球磨「と、言う感じだったクマ」

北上「おー……意外や意外、キチンとアピールできてるんだねぇ」

多摩「北上に対してあんな感じだったから不安だったけど、上手くやってるようでなによりにゃ」

球磨「帰りしなについでだから木曾の所にもよって報告してやったクマ」

北上「驚いてたっしょ?」

球磨「マジか!? そいつぁめでてぇな! って言ってたクマ」

多摩「なんつーべらんめぇ口調にゃ」

北上「へーでもそうか、あの大井っちがねぇ。今度私も行ってみよ」

球磨「それがいいクマ。大井が掴みかけた幸せを全力で球磨達は応援するクマ!」

青葉「なにやら面白い会話してますねー? 青葉にも教えてくださいな」

多摩「げ、パパラッチにゃ」

青葉「『げ』って酷くないですか?」

球磨「まぁこの話は聞かれても構わないクマ」

北上「大井っちは嫌がるかも知れないけどね」

球磨「でもおめでたいことに変わりはないクマ」

青葉「ふむ、聞く限りお三方の姉妹の方に浮いた話でも?」

多摩「ま、そーいう事にゃ。記事にするほどでもないにゃ」

青葉「いえいえ、そういう恋バナに飢えてる子も一杯世には居るんですよ! 詳しく話を聞かせてもらっていいですかっ?」

241: ◆7SHIicilOU 2016/05/24(火) 19:45:15.94 ID:H32Q0mUUo

【劇的リフォーム】

明石「お邪魔しまーす」

提督「おう明石、毎度ご苦労様」

明石「今回分の資材は倉庫の方に納品しておきました。
    こちらは納品書です、印鑑の方をお願いします」

提督「ん」

明石「しっかしここも大変な基地ですね。毎度ながら」

提督「まぁな、一艦隊しか居ないから遠征ができないからな」

明石「他所とか凄いですよ。資材の貯蓄量、えげつない鎮守府とかありますから」

提督「ウチは定期供給依存だからな。最大備蓄が今は……三万ちょいか」

明石「大丈夫なんですか?」

提督「ま、大きな作戦とかは行わないからなんとかねぇ……明石にも迷惑かけてるとは思うけど」

明石「あははー、こっちも仕事なんでお気になさらず」

提督「あー……そんな忙しい明石に私事で申し訳ないんだが、一つ頼みがあってな」

明石「どうしました? 山城さんと比叡さんがドックを占領して……って私事ならそうじゃないですよね。
    となると……提督の修理は専門外ですよ?」

提督「実は……部屋の改修をお願いしたいんだ」

明石「部屋の改修ですか?」

提督「あぁ……最近色々あって大井のアタックが凄くてさ」

明石「……噂には聞いてましたが……なるほどなるほど」

提督「噂?」

明石「ち、ちなみに後学の為に伺いたいんですが……、そんなに激しいんですか?」

提督「え? あぁ、うん。俺は他の子を知らないからなんとも言えないけど、少なくとも
    個人的な感想としてはちょっと流石に、これ以上はキツいな……と」

明石「おぉぉ……、ち、ちなみに頻度は如何ほどで?」

提督「回数? そうだな、多い日は一日に五回とか」

明石「一日に五回!? それはまた……旺盛ですね」

提督「と言うわけでな、是非とも部屋の改修をお願いしたいんだ」

明石「んふふ、そういう事ならこの明石にお任せください! 完璧にパーペキな部屋に改修してさしあげましょう!」

提督「頼む」

258: ◆7SHIicilOU 2016/05/25(水) 08:11:55.54 ID:JVoVq8Mro

【流石に困惑】

千代田「ぶははははwwww」

龍田「wwww」

山城「……ちよちーとたったがバグってるわ」

筑摩「とんでもないものと遭遇してしまいましたね」

千代田「ひー……ひー……」

龍田「あは……ははは……はぁ、……あら? マーシーにちっくが居るわよぉ」

千代田「え? あ、ホントだ」

山城「貴女達、人の部屋を覗いて笑い転げるなんて趣味がちょっと悪いわ」

筑摩「そんな面白いもの提督のお部屋にありましたっけ?」

千代田「見ればわかるって」

龍田「ばふっw」

山城「ばふって貴女……」

龍田「あー……あー……お腹いったーい」

筑摩「……そこまでの反応見せられるとちょっと怖いですね」

山城「え? なに、一体なにが―――」

筑摩「マーシー? ……ん!?」

山城「……私の知ってる部屋じゃないわ」

筑摩「えらい広くなりましたね」

龍田「そ、そっちはいいの……奥、奥を見て」

山城「奥? ……ぶふぉっ!」

筑摩「……提督が絶望の表情をしながらベッドの上で回ってますけど」

千代田「んはははwwww回転ベッドとかwwwラブ○ホじゃんwww」

龍田「ブリキのおもちゃみたいになってるわぁ」

山城「ちょっとwwwwやwwやめてwww」


260: ◆7SHIicilOU 2016/05/25(水) 08:29:09.12 ID:JVoVq8Mro

【謎】

比叡「……司令に報告に来たら四人が部屋の前で半死半生なんですけどこれは」

龍田「見た?」

比叡「なにをですか?」

千代田「中」

比叡「あー……部屋の中ですか?」

山城「なんであんなことになってるの?」

比叡「それはよくわかんないですけど、凄いですよね。電気ばっこーんで鏡ドーンですよ」

筑摩「というか、やっぱりベッドが回る意味がわからないです」

龍田「ほら、それはあれよ。ベッドだから、ね?」

千代田「そこで二人は燃え上がる訳だから、回んないと満遍なく火が通らないのよ」

比叡「電子レンジの考え方ですね」

山城「古いタイプのね」

筑摩「大井さんは見たんですかね」

龍田「反応が楽しみよねぇ」

265: ◆7SHIicilOU 2016/05/25(水) 10:01:32.06 ID:JVoVq8Mro

【残当】

 提督がこれまでにない位困ってる気配がして来てみたら……。

「……て、提督これは……!」

 部屋が大幅な改装をされていました。

「……あぁ、ちょっとな」

 豪華な内装、高い天井。間接照明が壁を照らしベッドはキングサイズの円形。
煙草のヤニで黄ばんでいた壁紙も少し桃色がかかった、桜の模様が入ったものへ変わっています。
大きな鏡が奥に佇んでいて、シャワールームも簡素な物からリニューアル。
行ったことはありませんがホテルのスイートルームさながらの部屋へ
大きく様変わりしているではありませんか。

「ま、……まさか提督!」

 この間の提督の言葉。そしてベッドの中央でこちらをまっすぐに見つめる瞳。
ま、間違いありません! これは、これは……!

「その、ちょっと手ち――
「愛してます提督!」

 この状況で提督がなにかを口にする前にダッシュでその胸に飛び込み、
彼の唇を奪ってしまった私を誰が責められるでしょう?
誰も責められるはずはありません。えぇそうですとも。
やっと私の気持ちに提督が応えてくれる。この部屋はその提督の想いそのものなんです。
私の胸が感動で一杯になり提督を全身で欲してしまうのは当然の摂理です。
山城さんにすっぱいぶどうにご用心を一個あげたらそのすっぱい奴に当たる位確実です。

「はぁ、はぁ。これってそういう事ですよね、いいですよね? いいですよね?」
「え、ちょ――」

 今日、私は提督と結ばれます!

268: ◆7SHIicilOU 2016/05/25(水) 11:07:06.71 ID:JVoVq8Mro

【んで】

提督「結婚しました」

大井「しました!」

山城「へー……」

龍田「それはそれは……」

比叡「ケッコンおめでとうございます!」

大井「あ、違います。結婚ですから」

千代田「それはいいんだけど……お腹さするのやめてくれる? 笑いそうだから」

龍田「こら」

千代田「っとと……」

筑摩「しかしいきなり結婚ですか」

提督「ぶっちゃけ、ぶっちゃけると……ちょっと以上に想定外の形になったけどな」

大井「まぁまぁ、いいじゃないですか」

山城「それは貴女が言う事?」

龍田「提督がいいなら私達はいいんだけどね」

提督「まぁ、さらにぶっちゃけるとさ。時間置いて、考えさせてくれとか言ったけどさー。
    最初から渡すつもりだったんだよ。焦らそうと思っただけで」

大井「なんと」

提督(そしたら色々知らない一面も見えて考えさせられたりもあったが)

大井「ではもっと襲えばよかったですね」

比叡「あ、やっぱり最終的には襲う形で終わったんですね」

大井「提督ってば意外と始まるとガンガン来るんですよ」

龍田「興味深いわぁ」

筑摩「できれば触れずに居たかったですね、友達と上官の情事とかは」

千代田「そう? ちょっと私も興味ある」

山城「色々と不幸だわ」

大井「いえ、幸せですよ」

山城「……貴女はそうでしょうね。まぁきっかけはなんであれおめでとうございます」

277: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/25(水) 11:45:07.60 ID:qgAMLirAO
まずサンプルとして2~3レスづつ見せていただこう、話はそれからだ

321: ◆7SHIicilOU 2016/05/25(水) 16:48:43.25 ID:JVoVq8Mro

【エピローグ】

大井「はい提督、あーん」

提督「……いや、勘弁してくれ」

龍田「いいんじゃないですかぁ、してあげれば」

提督「ホントに勘弁してくれ」

山城「はぁ、こんな狭い基地で四六時中べたべたいちゃいちゃしてるのを見せつけられるなんて……不幸だわ」

千代田「おかわり」

比叡「はいはい。どうしましょ?」

千代田「ファジーネーブル」

比叡「あいさー」

大井「お昼からお酒飲んでなにやってるですか」

龍田(お昼から膝に乗って食べさせて、なにやってるのかしらぁ)

大井「……いまなにか考えませんでした?」

龍田「比叡ちゃんじゃない?」

比叡「え」

提督「とりあえず一人にさせてくれない?」

324: ◆7SHIicilOU 2016/05/25(水) 17:06:50.03 ID:JVoVq8Mro

比叡「あいたた……龍田さん!」

龍田「ん?」

比叡「あら小首傾げて可愛らしい」

龍田「あらやだ本当の事を」

山城「んふふ、自分でなにを」

大井「提督」

提督「なに?」

大井「子供は何人欲しいですか?」

提督「……二人、かな」

千代田「そういうの二人きりのときにやってくれる?」

大井「なんでですか、みんな家族みたいなものじゃないですか」

筑摩「親しき中にも礼儀ありですよ大井さん」

大井「?」

筑摩「あら可愛らしい」

山城「その流れさっきやったわ」

筑摩「あらあら」

龍田「けどあれね、私達が家族なら私達も提督ともっとべたべたしてもいいのよね?」

大井「引っ叩きますよ」

提督「大井を煽るのやめてくれる? あとで酷い目あうから」

千代田「具体的には夜ね」

山城「やめなさい」

比叡「私ももっと提督に構ってほしいです」

大井「あ、比叡さんはいいですよ」

龍田「なーんーでー」」

大井「ペット的に」

比叡「検査ですか?」

提督「お前すごいな」

329: ◆7SHIicilOU 2016/05/26(木) 04:16:04.51 ID:nstf8kUso

大井「個人的な夢を語っていいですか?」

千代田「ファジーネーブルがネクターにならない程度にお願い」

大井「でも皆さんもあるでしょう? こう……こんな家に住みたいとか、そういう」

筑摩「そうですねぇ。日本家屋がいいですね。
    現代環境にフォーマットされたとは言え、やっぱり畳が恋しいです」

山城「い草の香りもとんと嗅いでないものね」

提督「畳、縁側。風鈴に葉鳴り、遠くに川とひぐらし」

龍田「切なくなっちゃうわねぇ」

大井「……提督はそういうのがお好みですか?」

提督「ん、なんで?」

大井「私はウェディングドレス着て白いおうちに住みたかったんですけど……」

比叡「居住性の違いによるコンビ解散ですか」

千代田「なに居住性の違いって……」

山城「意外と終わるときはあっさりしているものなのね」

大井「終わりません! 提督がいいならそちらに合わせます!」

提督「べつに俺がそっちに合わせてもいいぞ? 洋間やフローリングが嫌いな訳じゃないし」

龍田「そこはほら……」

提督「え? ……言うのそれ?」

大井「ちょっと、目の前でひそひそやるのやめてください」

龍田「大丈夫よ、盗らないから。さ、提督」

千代田「あ、その前にカシャッサ頂戴」

比叡「あいあい」

提督「んん、あー。あれだ大井」

大井「はい?」

提督「大丈夫だ! 和室より畳より、お前が好きだ!」

山城「そんな言わされた台詞でいくらなんでも」

大井「あぁぁぁ……」

山城「……効いてるわね」

筑摩「お漬物食べたい」

龍田「一生やってたらいいんじゃないかしらぁ」

大井「はい!」

比叡「皮肉も聞いてませんね」

331: ◆7SHIicilOU 2016/05/26(木) 07:05:59.48 ID:nstf8kUso

【???】

北上「いいなーいいなー、私もケッコンしたいなー結婚もしたいなー」

球磨「すればいいクマ」

北上「ウチの提督そろそろ退役するんじゃなかったっけ?」

多摩「そもそも既に一般女性と結婚してる筈にゃ」

球磨「娘と孫が居るって話を聞いた事あるクマ」

北上「後任って誰になるのかな?」

多摩「知らんにゃ」

球磨「聞いた話によると新任じゃなくてどっかから異動になるらしいクマ」

北上「異動かぁ。……元の鎮守府はどうなるの?」

球磨「最近深海棲艦の攻勢が強いから一旦戦線を後退させるらしいクマ。
    それに伴いいくつか小さな基地が放棄されるからそこの提督が来るって話を聞いたクマ」

多摩「そうするとそこの艦娘も一緒にまとめて異動にゃ?」

北上「また賑やかになるねぇ」

球磨「どこの誰かはわからんけど優秀な提督だといいクマね」

北上「……」

多摩「……」

球磨「……」

北上「まさか、ね?」


 終われ


提督「お断り勢しかいない」大井「あ、あの……」 その1


引用元: 提督「お断り勢しかいない」大井「あ、あの……」



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ヒロイチ,「艦これ」運営鎮守府

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