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1: 立て直しました本当にごめんなさい ◆7qYMrkqqH. 2016/04/12(火) 18:14:21.95 ID:aCNw2ZoB0




響「ぷはぁ」カァー…



響「からだが温まりゅ」フフフ

響「やはひウォートカはぁ、私たひの血液ら……」

響「……ん?」フラッ

響「ありぇ、おかひい……な?」

響「ちんしゅふなのに……赤の広場が見ひぇ……」フラッ

響「……きゅう」クテン



グラ「!?」


……
…………
………………






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2: ◆7qYMrkqqH. 2016/04/12(火) 18:17:29.27 ID:aCNw2ZoB0




響「コホッコホッ……」

グラ「……大丈夫か?」サスサス

響「……うぅ」



響「ねぇグラーフ……ここは?」

グラ「私の部屋だ」

グラ「貴女はさっき、近くの廊下で倒れた……」

響「……そうだったのか」



響「……おえっ」

グラ「おぉ……み、水っ」





4: ◆7qYMrkqqH. 2016/04/12(火) 18:18:18.96 ID:aCNw2ZoB0




フキフキ…


響「……恥ずかしいな……」シュン

グラ「気にするな、誰にも言わない」クスッ

響「……」

グラ「……」



グラ「……ウォッカを飲んだのか」

響「……うん」





5: >>3多分グロ画像なので注意してください ◆7qYMrkqqH. 2016/04/12(火) 18:19:57.87 ID:aCNw2ZoB0




グラ「貴女が成人しているかどうかは、この際問わないでおこう」

グラ「だが、倒れる程飲むのは感心しない……」

響「……何も言い返せないな」



グラ「しかし、どうしてそんなものを?」

グラ「貴女が倒れてしまうくらいだ、結構な量を飲んだようだが……」

響「……」

響「もうすぐ、第二次改装で国籍が変わってしまうからね」

響「向こうのお国柄に、少しでも慣れておこうと思ったのさ」

グラ「……それだけなのか?」

響「……そうさ」フイッ

グラ「……そうか」クスッ





6: ◆7qYMrkqqH. 2016/04/12(火) 18:21:10.60 ID:aCNw2ZoB0




グラ「別に、ロシアに永住するわけでもないだろう」

グラ「今後は……控える事だな」

響「……」コク

響「……約束するよ」

グラ「ん、約束だ」ニコッ



グラ「体調は芳しくないか?」

響「うん、まだ頭がクラクラするよ」

グラ「そうか、では……ゆっくりしてゆくといい」

響「……スパスィーバ」





7: ◆7qYMrkqqH. 2016/04/12(火) 18:22:27.59 ID:aCNw2ZoB0




響「……ねぇグラーフ」

グラ「なんだ?」

響「今回の……礼をなにかしたいな」

グラ「ははは、その必要はない」クスッ

響「そういうわけにもいかないさ」

響「そうだな……」


響「君と司令官の事とか」ホワー

グラ「!?」ビクッ





8: ◆7qYMrkqqH. 2016/04/12(火) 18:23:23.21 ID:aCNw2ZoB0




響「君は最近、よく司令官と一緒にいるね」

グラ「……な、なんのことだ」フイッ

響「昨日も秘書艦でもないのに、焼いたお菓子を届けに行っていたじゃない」

グラ「!?」

グラ「……ど、どこで嗅ぎつけた?」

響「なに、風に流されただけさ」ホワン

グラ「……」カァー…





9: ◆7qYMrkqqH. 2016/04/12(火) 18:24:56.44 ID:aCNw2ZoB0




響「可愛いな、君は」ホワホワ

グラ「ヒビキ、本当はまだ酔っているだろう?」

響「ふふふっ」

響「名前は伏せるけど、君が司令官に気があるとビスマルクも言っていたよ」

グラ(ビスマルク……!)ゴゴゴ



響「私にできることなら、なんでもするよ」

グラ「……」カァー…

グラ「勝手に……するがいい」プイッ





10: ◆7qYMrkqqH. 2016/04/12(火) 18:46:38.52 ID:aCNw2ZoB0




響「ふふふ……」ホヘー

グラ「…………」

グラ(まぁいい……そのうち、酔いもさめるだろう)クスッ



響「それで、さっそく本題だけど」

グラ「あ、あぁ」

響「グラーフ、君はこの国に来てそれほど長くない」

響「だから司令官について、知らないこともたくさんあると思うんだ」

グラ「それは……確かにそうだが……」ムゥ

響「私達は普段よく遊んでもらってるから、知り得ることも多いんだ」

響「手札は多い方が良い……提督の好きなことを教えてあげるよ」

グラ「なるほど……」





11: ◆7qYMrkqqH. 2016/04/12(火) 18:56:24.36 ID:aCNw2ZoB0




響「思い出せるものは書き出してみる」

響「少し待ってほしい」カキカキ

グラ「……」ワクワク

グラ(……はっ!なに胸を躍らせているのだ、私は……)ガクッ



響「おまたせ」

響「ちょっと手が震えるから、読みにくい字になったかも」



・甘いもの
・どうぶつ
・納豆
・キルト細工
・旅行
・テリーマン
・自転車
・お酒
・重量二脚
・コーヒー
・少女漫画
・バスケットボール



響「多分まだあるけど、ひとまずこんなものかな」

グラ「ふむ……アトミラールは存外、少女趣味なのだな……」





16: ◆7qYMrkqqH. 2016/04/12(火) 19:04:48.98 ID:aCNw2ZoB0




響「この中で、自信のある分野を共通の話題にすればいいんだよ」

グラ「そうは言ってもな……」


グラ「甘いものに関しては、既にコミュニケーションは取れているつもりだ」

響「うん、知ってるよ」

グラ「しかし……他の項目に関しては、何とも……」

響「そうか……難しいな」

グラ「小動物なら私も好きだが……」

グラ「アトミラールがどのような動物を好むのか、そこまでは分からない」

響「動物……」





20: ◆7qYMrkqqH. 2016/04/12(火) 19:15:13.31 ID:aCNw2ZoB0




響「そういえば、司令官はご実家で犬を飼っていたよ」

グラ「あぁ、それは聞いたことが……ん、“いた”?」

響「最近、亡くなったそうなんだ」

グラ「そ、そうだったのか……」

響「あの時の司令官、とても悲しんでた」

グラ「そういえば近頃、元気がなかったが……そういうことだったのか」

グラ(…私もそれを聞かされていれば、お悔み申し上げたのだが……)シュン



響「だから、君が代わりになってあげなよ」

グラ「何を言っているのかよく分からないな」





21: ◆7qYMrkqqH. 2016/04/12(火) 19:22:50.38 ID:aCNw2ZoB0




響「!」

響「そういえばさっき、ウォートカを飲む前に……」ゴソゴソ

響「先に始めていた足柄からもらった、良いものがあるんだ」

グラ「?」



響「じゃーん」スッ

グラ「……それは、なんだ?」

響「白い犬耳だよ」

グラ「イヌ……ミミ……?」

響「そう、犬耳」

響「一部の日本人男性に、とても需要のあるものなんだ」

グラ「ニホン人というのは、つくづく奇怪なものだな……」ガクッ





22: ◆7qYMrkqqH. 2016/04/12(火) 19:30:22.06 ID:aCNw2ZoB0




グラ「しかし、どうしてアシガラがこんなものを……」

響「分からない」

響「でも、足柄は私に向かって……」


……
…………
………………


足柄『わたひが飢えた狼らってんなら!』ヒック

足柄『響ちゃんはふしちょうのシベリアンはすきー!』フフン

足柄『色違いお揃のこれをつけへ、桃園の誓いをむすぶのよ!』プハァ

響「そう……」


………………
…………
……


響「って言ってたよ」

グラ「もう意味が分からないな」





23: ◆7qYMrkqqH. 2016/04/12(火) 19:37:38.66 ID:aCNw2ZoB0




グラ(アシガラがこれをつけている場面……か)ジーッ

グラ(……ありかもしれないな)フフッ



グラ「だが……馬鹿馬鹿しい」フイッ

グラ「こんなものでは、アトミラールの慰めにならない……」

響「つけないの?」

響「君も白いし、良く似合うと思う」

グラ「…………」



グラ「……」クルッ

グラ「一度だけだ、一度……だけ」

響「うん」





24: ◆7qYMrkqqH. 2016/04/12(火) 19:49:01.26 ID:aCNw2ZoB0




グラ「」スチャッ

グラ「ど……どうだ、ヒビキ?」カァー…

響「おぉ……」

響「とても似合ってるさ、グラーフ」ニコッ

グラ「そ、そうか……ふふっ」

グラ「これをアトミラールに見せるのはあれだが……」

グラ「なんだか楽しいな」ニコ



響「ん、じゃあ一度返してほしいな」

グラ「……もう少し……」





25: ◆7qYMrkqqH. 2016/04/12(火) 19:50:13.35 ID:aCNw2ZoB0




響「返してよ」ピョン

グラ「ふふ……取れるものなら取ってみるがいい」ニコッ

響「む」ピョンピョン

グラ「ヒビキがもう少し成長すれば、届くかもしれないなぁ」ニヤニヤ

響「イジワルだな」ピョ-ンッ

グラ「なんとでも言うがいい、この」

ガチャ

提督「しつれいしますぅ」

グラ「!」

響「あ」





26: ◆7qYMrkqqH. 2016/04/12(火) 19:51:12.47 ID:aCNw2ZoB0




グラ「あの、アトミ、これ、は」

提督「…………」

提督「しつれいしましたぁ」

ガチャ

グラ「……」

響「……」



響「あれはノックしなかった司令官が悪いよ」

グラ「慰めは……いい……」





32: ◆7qYMrkqqH. 2016/04/12(火) 21:38:28.31 ID:aCNw2ZoB0




グラ「……」グスッ

響「……」オロオロ…



響「え、えと」

響「グラーフ、司令官は甘いもの以外にも好きな食べ物があるよ」

グラ「……そうか……」ユラ…





33: ◆7qYMrkqqH. 2016/04/12(火) 21:45:00.88 ID:aCNw2ZoB0




響「司令官、納豆の食べ方にはこだわりがあるらしい」

響「納豆には、なめ茸を入れるんだって」

響「だからそれらを抱き合わせで、軍需部に2t発注しようとして皆に止められたエピソードが……」

グラ「ヒビキ……」

グラ「すまないが……私はナットーが苦手なんだ……」

響「そうだった」シュン





34: ◆7qYMrkqqH. 2016/04/12(火) 21:52:40.08 ID:aCNw2ZoB0




グラ「……」ズーン

響「……」



響「グラーフ」

グラ「あぁ……どうした……」

響「すこし、贅沢言っていいかな」

響「グラーフの……ホットコーヒーが飲みたいんだ」

グラ「コー……ヒー?」

グラ「ココアではなく、コーヒーでいいのか?」

響「うん、コーヒーだよ」





35: ◆7qYMrkqqH. 2016/04/12(火) 21:57:30.29 ID:aCNw2ZoB0




響「なんだか少し寒いんだ」

グラ「?」

グラ(今日はまだ、暖かい方だと思うが……)

グラ「……まぁいいだろう、またウォッカに手を付けられては困るからな」クスッ

響「む、もう飲まないさ」ムスッ

グラ「ふふっ、冗談だ」ニコ

グラ「少し待っていてくれ」


スタスタスタ


響「……」





36: ◆7qYMrkqqH. 2016/04/12(火) 22:02:32.83 ID:aCNw2ZoB0




ガチャ


「やぁ」

「ひぁっ!ア、アトミラール!?」

響「あ……司令官の声だ」



「さっきは……悪かったな」

「……いや、こちらこそ」

「お見苦しいものをお見せした……」

「ん、そうかな?」

「けっこう似合ってたんだけどな」

「な……な、な!?」

響(嬉しそうな驚き声だな)クスッ





37: ◆7qYMrkqqH. 2016/04/12(火) 22:05:07.97 ID:aCNw2ZoB0




「……そ、それで」

「私に何か用だろうか」

「いや、用と言うほどのもんじゃないけどさー」

「なんか、急にグラーフのコーヒーが飲みたくなったんだ」

「!?」

「ほん……とう?」

「うん」

「執務室のコーヒーメーカー使っていいからさー頼むよー」

「あぁ……だが……」



響「グラーフ……」

響「行ってよ」ニコッ

「!」





38: ◆7qYMrkqqH. 2016/04/12(火) 22:07:49.18 ID:aCNw2ZoB0




響「私は大丈夫だよ」

響「だから……ね?」

「……すまない」



「じ、じゃあアトミラール……」

「今から……そちらへ行く……」

「ごめんね」

「い、いや!私の方……こそ……」

「……ふふふっ」


ガチャッ


響「……ふふ」




・過去作
暁「こうなったらビールよビール!」グラーフ「では……」


引用元: 【艦これ】響「うぉーとかうぉーとかっ」グラーフ「む……」



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