時雨と春雨は病みメイド
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365: ◆00ZRE1DaEk 2015/03/15(日) 08:35:42.53 ID:Pr/yo+V60
「ねえ提督、たまには僕が提督に聞いてもいいかな?」

「ん?何をだ?」

そう言って提督は晩酌としてビールを軽く口に含む。
今日は珍しく時雨が料理をしてくれるとのことで、提督はソファに座り完成を待っていた。

「昨日のことなんだけど」

執務室の奥にある小さな台所でコトコトと音がする。どうやらスープを作っているらしい。

「どうして僕より夕立のほうが頭を撫でる時間が長かったの?」

「…………え?」

提督の缶を持った手が止まる。

「そうか?ほとんど変わらなかったと思うが」

「いいや、夕立のほうが2分は長かったよ」

静かに淡々と話す時雨。何かを隠しているような素っ気なさを提督は感じた。

「……まぁ、それはいいよ。本題は別の話だから」

火を見ることが忙しいのか、時雨は提督に背を向けたままで提督からは顔が見えない。

「今日の料理はポシンタンって料理でね」

「ん?…………おう」

あまりの話題転換に面食らった提督は、相づちを打つことしかできなかった。

「韓国料理のひとつで、犬の肉を使って作られるんだよ」

「……え?」

366: ◆00ZRE1DaEk 2015/03/15(日) 08:36:37.75 ID:BmDg3Yt/O
日本では馴染みの無く、禁止されている犬肉。

「…………おい時雨」

缶を置いて立ち上がる。

すると

「……ふふっ、冗談だよ。流石に犬肉は使ってないよ」

振り返って笑顔を見せる時雨。彼女なりの冗談だったようだ。

「…………なんだよ。悪い冗談は止めてくれよ。俺が犬好きなの知ってるだろ?」

溜め息を吐いてそのままソファに体を沈める提督。

「知ってるよ。…………よく知ってる」

時雨の低いトーンに提督は今度は眉をひそめた。

「どうした?嫌なことでも思い出したか?」

「大丈夫だよ。解決したことを思い出しちゃってね。なんでもないよ…………よし」

カチッ、とコンロの火が消える音がした。

「さぁ、召し上がれ」

時雨が持ってきたスープは、食欲をそそる匂いがする。

「おぉ、美味そうだな」

時雨が渡したスプーンを一端置き、手を合わせる。

「いただきます」

「はい、どうぞ」

正面に座った時雨が笑顔で答えると、提督はスプーンを持ち、早速スープすする。

「…美味しいな………ん?」

「どうしたんだい?」

提督が舌を器用に使って口から出したのは、髪の毛だった。

「!ごめんね……これからは気を付けるね」

時雨は有無を言わさず提督が持った白い髪を半ば強引に受け取り、直ぐ様ごみ箱へ駆けて行った。


【ぽいぬ】

367: ◆00ZRE1DaEk 2015/03/15(日) 08:39:48.91 ID:BmDg3Yt/O
大井が嫁、子供が時雨と皐月。愛 人が最上
子供の一人称はお察し

そんな夢をみました。楽しかったです(コナミ)

次の娘↓1~3で最も高コンマ

368: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/15(日) 08:40:36.96 ID:cuYaz4U6o
三日月

381: ◆00ZRE1DaEk 2015/03/15(日) 21:59:34.87 ID:Pr/yo+V60
2215に近い4人で一番低コンマ

385: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/15(日) 22:15:00.56 ID:TGlqKDlto
利根

394: ◆00ZRE1DaEk 2015/03/15(日) 22:47:27.86 ID:GzBuJnIVO
「司令官、どうして私などを旗艦にするのですか?」

『なぜと言われても……君の力を買っているからとしか言えないな』

「あり得ません。私は全然駄目な子なんですよ?」

『そんなことないさ。それは僕がよく知ってるよ』

「……そんなこと」

『君は強い。それでいて優しい子だ』

「…………ふふっ」

『いいか?み――』

「っ!」

三日月は急いでボタンを押す。どの程度の長さ押せばいいかは、慣れで直感的にわかるようになった。

『――き。君のことはケッコンしている僕が十分理解している』

「あぁ……」

ケッコン。その言葉を聞くたびに彼女の脳に甘い衝撃が走る。

「もう一度…………」

その衝撃を何度も味わいたくて、三日月はすぐに先程押したものと異なるボタンを押す。

『君のことはケッコンしている僕が十分理解している』

「ああぁ……」

耳から得る甘味。彼女の体が思わず震える。

『愛してるよ。み――』

「三日月ー。何聞いてるの?」

395: ◆00ZRE1DaEk 2015/03/15(日) 22:48:01.35 ID:GzBuJnIVO
三日月のヘッドフォンを取ったのは望月。三日月と同じ遠征部隊の旗艦である。
遠征部隊が出撃する時刻が近づいてきたのを知らせに来たのだ。

「……ちょっと、自分の士気を高めるために」

「素っ気ないなぁ……なに聞いてたの?私にも聞かせ――」

「だめです!」

三日月はいつもの控えめな彼女からは想像もできない必死な形相でヘッドフォンを奪い返した。

「…………わかったよ。別に大して興味ないし」

気圧された望月は目を反らした。

「ん?お前らどうしたんだ?」

そんな二人の正面の扉から顔を出したのは、深雪。
三日月の怒声を聞いて気になったのだ。

396: ◆00ZRE1DaEk 2015/03/15(日) 22:50:02.99 ID:GzBuJnIVO
「……おぉ、秘書艦にして嫁艦の深雪様じゃあないですか」

おどけた風に望月が深雪に敬礼する。

「い!今は関係ないだろ!?おちょくんなよ!」

手を後ろに組む深雪。

「まだ一週間の新婚だからね~。いじりがいがあるよ」

望月は嫌な笑顔を見せる。

「全く……ん?三日月」

話題を変えようと目を動かしていた深雪が見つけたのは、三日月が持ったヘッドフォンだった。

「珍しいな。三日月がそんなの持ってるなんて」

「私は……」

「この子ねぇーここ最近こればっか聞いてんの」

望月が口を挟む。

「士気が上がるとかなんとか。でも絶対に聞かせてくれないんだ」

「なに聞いてんの?」

「……少し前のなんですけどね」

笑って三日月は答える。

「ここ最近のは雑音が激しくて……」


【ノイズ】

397: ◆00ZRE1DaEk 2015/03/15(日) 22:51:03.63 ID:GzBuJnIVO
三日月は病まない可愛い子

398: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/15(日) 23:19:51.48 ID:uL35hhSYo
いいえ、病んでます(白目)

400: ◆00ZRE1DaEk 2015/03/17(火) 00:23:15.76 ID:7tCtTEGF0
「のう筑摩よ」

「なんでしょうか。利根姉さん」

これから寝ようというタイミングで、利根が筑摩に聞いた。

「どうして提督をフったんじゃ?」


その質問で目が覚めた筑摩は、寝返りを打って隣の利根の方を向いた。

「……どうしても言わなければなりませんか?」

筑摩は顔をしかめて当たり障りのない言葉を選ぶが、これは彼女の言いたくないという遠回りな意思表示だった。

「どうしてもじゃ」

そんなことを知ってかは定かでは無いが、利根は顔を覗き込む。
筑摩は姉の真剣な目を見つめ返した。

静寂の中での見つめ合いの末、根負けした筑摩が先に口を開いた。

「……私は、姉さんに幸せになってもらいたいんです」

筑摩は知っていた。自分の姉が提督に恋心を抱いているのを。
姉を思っての苦渋の決断をした筑摩。

「……筑摩はバカじゃな」

「なっ……」

そんな彼女に利根は暴言に近い言葉を吐いた。

「いいか?提督は筑摩にぞっこんなんじゃ。もし提督が受け入れてくれたとしても、残念じゃが我輩は二番目。そんなお情けの地位など要らぬ」

筑摩は視界が開けたように感じた。

「………………そうですね。そこまで頭が回りませんでした」

「それに、我輩は筑摩にも幸せになってもらいたいのじゃ」

「姉さん……」

姉の思いやる心に目の奥が熱くなる。

「……わかりました。明日にでもこちらからお願いしてきます」

涙を流しながら笑っている妹を見て、利根は満足げに頷いた。

401: ◆00ZRE1DaEk 2015/03/17(火) 00:23:52.18 ID:7tCtTEGF0
「筑摩、気分はどうじゃ?」

あれから3日後。先陣を切る筑摩の指には銀色に輝くリングがあった。

「えぇ。とても幸せです」

振り返り微笑む筑摩。二人きりでの出撃は久しぶりだった。

「指輪も似合っておるぞ」

「ありがとうございます。でも……」

何かを言うのを躊躇い顔を下げる筑摩。

「利根姉さんは……」

「何言うておる。妹の幸せが第一じゃ」

居心地が悪そうな筑摩に笑いかける。

「姉さん……」

「ほれ、しっかり前を向くんじゃ。旗艦がそれでどうする?」

「ふふっ……わかりましたよ」

顔を戻す筑摩。利根から一瞬見えた横顔は、無邪気に笑っていた。

「こっちは向かんでいい。筑摩、今幸せか?」

「はいっ!」

「ならよい」



海上に銃声が響いた。

402: ◆00ZRE1DaEk 2015/03/17(火) 00:24:17.67 ID:7tCtTEGF0
「……提督。我輩がいたのに……すまん」

頭を下げる利根。頭を上げること無く数分の沈黙が流れる。

「……いや、筑摩を止めなかった俺が悪いんだ」

指輪をはめた時の力が試したい。
上限が突破された彼女の最初の願いを咎めなかった自分を提督は責めた。

「万が一のことを考えての我輩じゃったんじゃ……我輩は軍法会議ものじゃな」

「そんなこと!」

沈んでいた提督が勢いよく立ち上がる。

「この上更にお前を失うなんて、俺には耐えられない!」

そのまま利根に近より離すまいと言わんばかりの強さで抱き締めた。

「…………提督。我輩はやるぞ。筑摩のいた位置に立つんじゃ」

「……利根」

筑摩のいた位置。
皆を引っ張る存在である旗艦か、提督の横か。

提督にはどちらの意味かわからなかった。


【ハッピーエンド】

409: ◆00ZRE1DaEk 2015/03/17(火) 07:50:19.95 ID:kz9eFqARO
朝だからあまりいないだろうから、次の娘直下

410: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/17(火) 07:51:41.21 ID:kKOQQv8AO
白雪

415: ◆00ZRE1DaEk 2015/03/17(火) 20:16:24.79 ID:D4hzVgg1O
「司令官。どうして私じゃなくて吹雪ちゃんなのですか?」

日付が変わろうとするような時刻。白雪は執務室にいた。

「どうしてと言われても……」

「以前、秘書艦を変えることができること教えましたよね?」

目的は、上官への申告。

「教えてくれたが、元から知ってると言――」

「あれから2ヶ月も経ちました」

マシンガンのように次から次へと出てくる彼女の言葉は止まることを知らない。

「私のどこがダメなんですか?」

「……別にそんなわけではない」

「じゃあ、どうして私に任せていただけないのですか?どうして吹雪ちゃんなのですか?」

堂々巡りを繰り返す議論。これで30分は経っただろうか。

「いや……」

ここで提督が本音を吐けば、この会話に終止符が打たれるだろう。

提督は巡ってくる度に言おうとした言葉をようやく口にした。

「実は……吹雪と付き合っているん……だ……」

416: ◆00ZRE1DaEk 2015/03/17(火) 20:17:21.83 ID:D4hzVgg1O
「……へぇ?」

「仕事熱心なのはありがたいが、そういう訳……で…………」

提督は言い終える前に白雪から目を反らした。彼女の目に光は点っていなかった。

「私情ですよね?吹雪ちゃんは、私情で私の司令官とのお仕事の機会を奪ったんですか?」

白雪が更に間を詰める。

「…………いや、別に吹雪だけのせいでは――」

「この期に及んでまだ吹雪ちゃんの肩を持つのですか?」

「吹雪だけのせいではない。むしろ、俺の我儘だ」

「………………………………」

「……白雪?」

急に白雪が静かになった。
不安感に駈られた提督は、そこでようやく再び彼女を見た。

白雪は提督を見ていなかった。
視線を落とし、焦点の合っていない目で床を見つめるばかりの彼女に、提督は言葉を失った。

「………………あっ」

ようやく話した……というよりも漏れた言葉。
次の言葉を待つ提督は固唾を飲んだ。

「司令官は、騙されているんですよ」

突拍子もない考え。だが白雪はしきりに頷いた。

「そう。司令官は騙されている……そうなのですね」

笑いながら顔を上げる白雪。

「私が初期艦なのに、そんなはずあり得ません」

提督の初期艦は、吹雪である。

「私が初期艦。私が初期艦私が初期艦……そうです。私が初期艦なんてす!」

宣言する白雪。提督はその姿に唖然と立ち尽くしていた。


【洗脳】

417: ◆00ZRE1DaEk 2015/03/17(火) 20:18:41.30 ID:D4hzVgg1O
こいつ……まさか自分に幻術を!?的な展開
アリだと思います

次の娘2200以降3人で最高コンマ

425: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/17(火) 22:00:00.73 ID:u+XXdRvao
Z3

438: ◆00ZRE1DaEk 2015/03/18(水) 11:15:30.07 ID:DPbcYQ5z0
「提督」

いつものような無表情で扉を開けて入ってきたマックス。

「どうした?」

「あなたには失望したわ」

しかし、彼女は怒っている。俺にはわかるのだ。

「私の頭を撫でた手。その手で他の娘の頭も撫でていたらしいわね」

「…………はい?」

だが、彼女が怒る理由はわからなかった。

走らせていたペンが止まる。
俺は顔をあげた。

「俺は提督。出撃時の指揮は勿論、皆のメンタルケアも仕事の内だぞ」

「……つまり、私とは仕事の関係だったってわけ?」

「いや……そうだろ」

つかつかと近寄ってくる彼女の足取りはおぼつかないが、それを補うかのごとく目は俺をとらえて離そうとしない。

「……大丈夫か?体調が悪いんじゃ――」

「とぼけないで!」

怒気がはらまれている訳でもない瞳に気圧される。

「あなたの手……」

呟いたマックスはそっと俺の手を握ってきた。

「マックス……?」

「…………ふふっ」

さっきとは一転し、笑いながら手を触ってくる。

「私の心が沈んだときに、いつも救ってくれるこの手……」

マックスは何かを塗りたくるように手を触り続ける。

「……この手は」

彼女は左手はそのまま逃がすまいと触り続け、右手を自分の体の後ろに回した。

「私のもの……」

後ろから戻ってきた右手には包丁が握られていて―――


【お気に入り】

439: ◆00ZRE1DaEk 2015/03/18(水) 11:18:02.12 ID:DPbcYQ5z0
よく知らない娘のキャラが掴めていないのはご愛敬

次の娘直下

440: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 11:18:14.63 ID:KRNzwYpeO
浜風

446: ◆00ZRE1DaEk 2015/03/18(水) 21:51:58.75 ID:DPbcYQ5z0
提督は食堂に入った。
今は夕食の時間。大勢の人で賑わっている。

「さて、俺の席は……」

「……あっ、提督」

食堂を見渡していると探し人、浜風と目が合った。

「やあ、浜風」

近寄って軽く手を挙げる。

「隣、空いているか?」

「当然です。誘っておいて空けないはずがありません」

浜風は面白かったのかクスリと微笑んだ。

「では、ご用意しますね」

浜風は提督と入れ替わりに席を立ち、台所へと向かった。

最近料理の練習をしているらしく、提督はその審査役を買って出たのだ。

「お待たせしました」

浜風は皿の乗ったお盆を運んできた。

深皿からは湯気が立っていて、それを吸い込んだ提督は思わず笑みが溢れた。

「今日はビーフシチューか」

「はい」

そっと机に置かれた皿には、美味しそうなビーフシチューが盛られている。

提督は差し出されたスプーンで掬って口に運んだ。

「……うん、美味い」

それを聞いて浜風は顔を綻ばせる。

「よかった……お口にあったようで何よりです」

「美味いな……いや、お世辞抜きで美味い」

ボキャブラリーが乏しい提督は、美味いとだけ繰返し、夢中になって食べる。

「はじめは、カレーだったか?」

「ええ。……あのときは失敗して指を深く切ったりしてしまいました」

二人は遠い昔を思い出すような優しい目付きになる。

「その次は、あんパン。あんこから作ったんだよな。途中であんこが混ざったのか、パン生地も少し色が着いていたが」

「はい。特にあんこを頑張って心を込めました。そのせいで片手落ちに……」

浜風が苦笑いで誤魔化す。

「その次は……赤飯と味噌汁だったか?白米でもよかったのに」

「いえ、それではいけません。隠し味が使えませんから」

「隠し味……?」

「実は、今までの料理にも入ってますよ?」

浜風は何を思い出しているのか、幸せそうな笑みを浮かべる。

「和風洋風共にあう隠し味か……気になるな」

「でも、白米には合わないと思います」

未だ治っていない指。そこには絆創膏が貼られている。それを見る浜風の目はうっとりしていた。

「だって、せっかくの隠し味がばれちゃいますから」


【透明は誤魔化せない】

447: ◆00ZRE1DaEk 2015/03/18(水) 21:54:18.08 ID:DPbcYQ5z0
某CMの言葉ですが、とても深いと思います
確かに透明なら入れることが出来ませんね
何とは言いませんが

次の娘2200以降3人で低コンマ

452: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 22:00:25.17 ID:o7Hgnxqfo
古鷹


前回:提督「狂ってしまった彼女達」 その3
次回:提督「狂ってしまった彼女達」 その5

引用元: 【安価】提督「狂ってしまった彼女達」



by カエレバ