提督LOVE勢のやべーやつ
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546: ◆00ZRE1DaEk 2015/04/05(日) 09:26:09.74 ID:Kbsj4JSo0
「加賀さん……?」

朝っぱらからいきなり乱暴に扉を開けた赤城。中には加賀しかいなかった。

「なんでしょうか、赤城さん」

感情表現が苦手という加賀は、いつもと変わらない無表情で赤城を見た。

「あなた……提督に何をしたんですか?」

それに対して赤城は眉間にシワを寄せて、いつもよりも低い声で尋ねる。

「…………何のことですか?」

赤城に臆することなく無表情を貫き通す加賀。

「ふざけないで下さい!」

叫ぶや否や、赤城は加賀の胸ぐらを掴んだ。

「提督が私を見てくれなくなったんですよ……?」

「…………そうですか」

その返事は軽く、加賀はあしらうかのように言い捨てた。

「この、妻である私をですよ!?」

「………………そうですか」

付き合っていられない。そう言うかのようにため息を吐く加賀。
その態度が赤城の怒りを煽る。

「提督が昨夜、加賀さんの部屋に入っていくの。私見たんですよ!?」

「……………………」

「提督はジュウコンをするつもりは無いとおっしゃっていましたよね……?」

「ええ、そうでしたね」

それは、プロポーズの言葉としても加賀の記憶に残っている。

「どうして加賀さんの部屋に入ったっきり朝まで出てこなかったのですか?」

「…………!赤城さん、あなたもしかして」

「ずっと、ずぅーっと待ってたんですよ……?」

加賀を睨む二つの目にはクマができている。

「…………赤城さん。あなた、異常だわ」

あの日から。そう付け足そうとした加賀だったが、それは躊躇った。

「異常……?私から旦那様を奪っておいて何を言っているの!」

掛け襟を握る赤城の力が強くなる。
その手には指輪は着いていない。

「…………はぁ」

再びため息をはいた加賀の右手。そこには、話の中心である彼から貰ったリングが輝いている。

「…………私のせいでしょうか」

あのとき、提督の告白を受けていなければ。
そう考えてもそんな未来は考えられず。

「私の旦那様を返しなさい!」

現実と妄想の区別がつかなくなった親友を見て、加賀は天を仰いだ。


【夢現】

547: ◆00ZRE1DaEk 2015/04/05(日) 09:29:43.08 ID:Kbsj4JSo0
赤賀や大北みたいな仲のいい娘と絡ませるとすぐに病む。これ豆な

次の娘1000に一番近い娘

551: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/05(日) 10:00:00.10 ID:SaPEjGcYO
大鳳

559: ◆00ZRE1DaEk 2015/04/09(木) 07:49:07.45 ID:zQMjrzpB0
「……すみません、提督」

「…………お前だけでも生き残ってくれて、俺は嬉しいよ」

そう言った提督だが、彼の頬を水滴が伝って落ちた。

「私がしっかりしていれば……!」

大鳳いわく、作戦でボロボロになった彼女たちは敵の大きな部隊に奇襲を食らったらしい。

「旗艦の私がしっかりしていれば……っ!」

「…………大鳳」

提督は黙って、自責の念をこぼす彼女の頭を撫でた。

「そもそも、俺の作戦に無理があったんだ」

今回のメンバーは皆高レベルで、ケッコン間近の者もいた。
全員が中破以上になるのは、間違いなく作戦が原因だ。

「……俺達は生き残って、あいつらの仇を討つんだ」

顔に手を添える大鳳を優しく抱き寄せた。

「…………はい、二人で頑張っていきましょう」

顔を隠したまま、大鳳は答えた。



『今回の作戦も、首尾なく終わりましたね。大鳳さん、提督に報告を』

『……………………』

『……?どうしましたか?』

『皆さん、疲れていませんか?』

『……少しはやられましたが、それは皆同じことです』

『そうですか……ここで奇襲に会えば、大変ですね』

『え……ええ、そうですね』

『…………なら……』

『!?大鳳さん!?あなた――』

『この際、徹底的に撃滅しましょう』


【奇襲】

560: ◆00ZRE1DaEk 2015/04/09(木) 07:52:11.85 ID:zQMjrzpB0
大鳳ちゃんかわいい
愛でるので来てください(懇願)

次の娘直下

561: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/09(木) 07:53:02.43 ID:r+TkRZSCO
深雪

566: ◆00ZRE1DaEk 2015/04/11(土) 00:12:51.50 ID:f2eR3yGgO
「司令官さん、お疲れ様なのです」

今日の分の仕事を終えた提督が背伸びをしていると、電が扉から執務室に入ってきた。

「んー……と。それは?」

背伸びをしながら彼女を横目で見ると、その手には湯気が立つカップがあった。

「その……疲れていると思ったのでコーヒーを用意したのです」

恥ずかしそうに笑う電。
そんな彼女に提督も釣られて口許が緩む。

「そうだな、いただこう」

「はい!」

笑顔で歩き出した電。

だが

「お疲れ様!司令官!」

勢いよく開く扉。そこから現れた深雪とぶつかった。

あまりに唐突な出来事で電は対応できない。

「あっ……」

電が押される形で前に崩れた。

カップの中のコーヒーが床に広がった。

567: ◆00ZRE1DaEk 2015/04/11(土) 00:13:48.16 ID:f2eR3yGgO
「二人とも大丈夫か!?」

すぐに提督は立ち上がって、近くにいた電に駆け寄る。

「い……電は大丈夫なのです。それより……」

そう言いながら電が手の平を前に出したことで提督は止まった。

「深雪ちゃん……大丈夫ですか?」

電は心配そうに深雪を横目で見る。

「特には大丈夫かな……ああ、電、別に心配いらないから!へーきへーき!!」

笑いながら立ち上がる深雪。それを見て電も立ち上がった。

「それならよかった」

ここでようやく提督は息をついた。

568: ◆00ZRE1DaEk 2015/04/11(土) 00:14:33.33 ID:f2eR3yGgO
「…………でも……」

声のトーンが徐々に低くなる電。
下がる視線の先には溢れたコーヒーがあった。

「電が拭くのです」

身を翻す電。その手を提督がつかんだ。

「いや、電はもう休みなさい。あとは俺がやっておくから」

「えっ……あ、ありがとうなのです」

電は後ろ髪引かれる思いで頭を下げた。

「なら、私も手伝うぞ!」

深雪が二人の間に割って入る。

「元はと言えば私のせいだしな」

そう言う彼女は悪びれる様子もなく、普通に笑っていた。

「…………じゃあ。電もお手伝――」

「…………電」

立ち尽くしていた電に深雪は振り返る。

「疲れているよな?電は早く部屋に戻って寝ろよ」

その目には期待が宿っていた。


【事故】

565: ◆00ZRE1DaEk 2015/04/10(金) 23:55:24.33 ID:xfB9rZhwO
0015に一番近い娘

深雪はそれまでに投下するんで

570: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/11(土) 00:15:00.13 ID:yG+YPHLq0
千代田

580: ◆00ZRE1DaEk 2015/04/16(木) 00:24:21.30 ID:OP/y/VEuO
「提督。お姉。提督。お姉。提督。お姉。提督。お姉……」

花びらを一枚一枚ちぎっていく千代田。

「…………だめ」

だが彼女は、全てちぎり終える前に花を投げ捨てる。

「こんなんじゃ決められないよぉ……」

嘆きながら布団に倒れこむ千代田の目には涙が溜まっていた。

『千代田。私、提督からプロポーズされちゃった』

目を瞑ると昨夜の姉の笑顔が思い出された。

「…………どうしよう」

ふと枕元に目をやると、改造する前に愛用していた高角砲。
思えば、これが提督から貰った初めてのプレゼントだった。

「…………っ……」

そこから溢れる提督との思い出。
どれも蔑ろにできない大切なものだ。

少し横に目をうつすと、決め細かなたたまれた布が見えた。

以前から好きな子がいると相談を受けていた千代田は、その話のあった日は念入りに艤装の整備に勤しんでいた。
全ては敵を討つためである。

「私はどうしたら……」

だが、相手はまさかの千歳。そのことが千代田の決意を鈍らせていた。

581: ◆00ZRE1DaEk 2015/04/16(木) 00:24:54.88 ID:OP/y/VEuO
「……千代田、どうしたの?」

「お姉!?」

千歳に呼ばれ、千代田は跳ねるように飛び起きた。
いつのまにか部屋に帰ってきていたらしい。悩んでいた千代田は全く気がつかなかった。

「そんなに驚かせた?ごめんね」

苦笑いで手を合わせる千歳。千代田は彼女の指のリングに釘付けになった。

「それ…………」

「……これ?昨日貰ったの」

幸せそうに微笑む千歳。

「…………お姉」

嬉しそうだとか、ずるいだとか。そんなことは頭に無かった。

千代田は先ほどまでの思考と躊躇は捨て、本能のままに手元の艤装を手に取った。


【理性】

582: ◆00ZRE1DaEk 2015/04/16(木) 00:27:58.90 ID:OP/y/VEuO
千代田の方が好みだと千歳に打ち明けたらどうなるのか気になる

次の娘↓3までで高コンマ

584: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/16(木) 00:28:42.82 ID:RsCC+lWAO
金剛

599: ◆00ZRE1DaEk 2015/04/17(金) 20:42:33.05 ID:jbDuqIsm0
「……ふぅ」

一仕事終えたと言わんばかりに金剛は息をついた。

「提督、喜んでくれますカネ……」

構えていた主砲を下ろす。
彼女の目の前の大本営は轟々と燃えていた。

「私から提督を引き離すなんて、本部はベリークレイジーネ」

飛んでくる火の粉も払おうとせず、金剛は吐き捨てる。

昇進した提督は自分のもとを去った。
金剛は真の敵を理解したのだ。

「提督はどこデスカ~?」

歩きだした金剛は、かくれんぼの鬼のように探しながら炎の中を進む。

「あれは……」

奥に見える人影に目を凝らす。

「……インコレクトネ」

提督で無いとわかると躊躇いもなく発砲した。

600: ◆00ZRE1DaEk 2015/04/17(金) 20:43:14.24 ID:jbDuqIsm0
「…………金剛?」

金剛が歩いて10分ほど経ったころ、よろめきながら提督が声をかけた。

「!提督ー!」

金剛はいつものように笑顔で提督に抱きついた。

提督は抵抗もせず、ただ立ち尽くしていた。

「……お前、怪我しているのか?」

提督はかすれた声で尋ねる。

「ノープロブレムデス!これは私のブラッドじゃありまセン!」

笑顔を見せる金剛の服は真っ赤に染まっていた。

「至近距離で主砲をファイアーしたら、飛び散ったんデス。……もしかして、いやデシタ?」

不安そうな目に、提督はかける言葉も浮かばない。

「提督ー。目を離しちゃノー!なんだからネ!」

金剛は提督を優しく抱き締めた。


【奪取】

602: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/17(金) 20:58:41.57 ID:DyMHC1dRo
ベリークレイジーね(褒め言葉)

592: ◆00ZRE1DaEk 2015/04/17(金) 14:13:01.83 ID:/PHTk1YmO
2200に一番近い娘デース

606: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/17(金) 22:00:00.03 ID:ryul4prp0
長良

前回:提督「狂ってしまった彼女達」 その5

次回:提督「狂ってしまった彼女達」 その7

引用元: 【安価】提督「狂ってしまった彼女達」



by カエレバ