ヤンデレ雷ちゃん
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750: ◆00ZRE1DaEk 2015/05/15(金) 13:37:08.43 ID:uGqCoKLD0
「天城姉ぇ……」

「葛城、どうし――」

天城が振り向くと同時に葛城の左手が胸ぐらを掴んだ。

「ひゃっ!」

「……………………」

小さな悲鳴をあげる天城には目をくれず、葛城は訴えるかのように視線を胸部装甲に送る。

「ち、ちょっと……」

手から逃れようと体をくねらせて突き放そうとするが、葛城の左手は固く握られていて逃れられない。

「…………提督が私を見てくれないのって、天城姉ぇのこれのせいってわかったの」

「…………えっ?」

黙りこくっていた葛城が、突然ぼそりと声を漏らした。
突拍子の無さに、天城は抵抗を止めて尋ね返す。

「私はずっと、ずぅーっと提督を見てるのに、あの人は私よりも天城姉ぇを
見てる」

「か……葛城?」

「おかしいよね?私が秘書艦なのよ?どうして天城姉ぇばっかり……!」

「そ、それは……」

天城は言い淀みながら自分の左手に目を落とす。
そこには鈍く光を返す銀色のリング。

「でも大丈夫」

天城が顔を上げると、嬉々として笑う葛城。
隠していたその右手には、見ただけで鋭利だとわかる包丁が握られている。

「!やめ――」

「それとったら、あの人も見てくれるよね?」

楽しい未来を夢見ながら、葛城は包丁を深く刺した。


【ハッピーエンド】

757: ◆00ZRE1DaEk 2015/05/19(火) 18:36:29.62 ID:q/xxTP5uO
「…………あ」

静かな執務室。阿武隈と提督が業務を黙々とこなす中、提督が声を漏らした。

「雨……か」

ペンを止めて聞き耳をたてると屋根を叩く雨音が聞こえた。

「もう……そんなことより仕事しましょ?」

呆れ顔で書類をちらつかせる阿武隈。

「あ、あぁ……悪い悪い」

頭を掻く提督に、阿武隈は笑った。

再び訪れた静寂。それは阿武隈には心地のよいものだった。

しかし、その静寂をノックが破る。

「司令官。僕だよ」

「時雨か」

「夕立もいるっぽい!」

その他にも聞こえるかぎり、白露や村雨、夕立など。
白露型が執務室の前で集まっているのがわかった。

「もうそろそろおやつの時間でしょ?一緒に間宮さんのところに行こうかと思って誘いに来たんだ」

雨足は強まるが、それをかき消すように騒がしい廊下。

「…………あー、阿武隈。ちょっと行ってくるわ」

「……えっ?仕事は……」

「休憩だ。今のうちにお前も休んでおけ」

一方的にそう言った提督は、部屋から出ていってしまった。

先程と同じく雨音だけが聞こえる静寂。
だが、阿武隈の心境は逆と言っても過言では無かった。

「……………………駆逐艦、うざい」

執務室に独り残された阿武隈は、ポツリと漏らす。
雨足はますます勢いを増していった。


【梅雨】

761: ◆00ZRE1DaEk 2015/05/19(火) 20:17:24.26 ID:rqwc6MrmO
えっ……えっ?

2200に一番近い娘

762: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/19(火) 22:00:00.42 ID:votoACZ00
文月

772: ◆00ZRE1DaEk 2015/05/20(水) 00:13:49.14 ID:LZpoIhDp0
「ねぇ司令官~?」

「司令官はさぁ、あたし以外の子なんて見ちゃ駄目なんだよ?」

「なんでって……」

「あたしのことが一番好きなんでしょ~?」

「あたしも同じ。えへへ……お揃いだね」

「でも……一番好きな人はずぅーーーっと、みていないと駄目なんだよ?」

「あたしはみてるけど……司令官、今日睦月ちゃんたちのこともみてたでしょ~?」

「それは、ちょっと……許せないかなぁ……って」

「だから司令官は、毎日あたしから目を離さないように!ね?」

「え?…………もう、また睦月ちゃんのこと?」

「大丈夫。今は入渠ちゅう。明日には出てこれると思うよ?」

「安心した?」

「でも約束守れなかったら…………今度は知らないよ?」


【ゆびきりげんまん】

773: ◆00ZRE1DaEk 2015/05/20(水) 00:16:24.78 ID:LZpoIhDp0
さっきから文月の可愛らしい声が頭の中で反響しています

次の娘下1~3で最も高コンマ

774: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/20(水) 00:17:18.97 ID:VG4wWmL/O

783: ◆00ZRE1DaEk 2015/05/24(日) 22:11:12.08 ID:JWxYY6K+O
「司令官。私がいるじゃない」

体にへばりつくように提督を抱き締める少女。

「ね?ご飯も作るしお洗濯もするわよ?」

「違う…………」

ひとまず離れようと手を伸ばすが、手首に巻かれた鎖が動きを遮る。

「勿論体も洗ってあげるし、お仕事だって私がしちゃうわ!」

「違うんだ……」

「なんだったら、すぐにでも戦争を終わらせて二人で平和に暮らせるように――」

「雷!聞いてくれ!…………っ」

久しぶりにあげた大声。
自分の声で耳鳴りがして、提督は軽い立ちくらみを感じた。

「ほら、提督は体の調子が悪いわ!まだ休んでいないと!」

幼く見える容姿であっても、艤装を着けた艦娘には敵わない。
提督は半ば強引に座らせられた。

「まだここにいましょ?お仕事は私がやっておくから。ね?」

雷は提督の耳元で諭すように囁く。

「俺は!……」

何と叫びたかったのだろう。
続くはずの言葉が頭からこぼれ落ち、提督の動きが鈍くなった。

「どうしたの?」

「待ってくれ、もう少しで思い出せそうなんだ……」

いつものように頭を抱えてみるが、抜けたピースは見つからない。

「司令官。私がいれば問題ないでしょ?」

限界を迎えた提督の頭は、その言葉に違和感を覚えなかった。

「あ……あれ?そうなのだろうか」

「そうよ。思い出すまで待つから、ゆっくりと思い出しましょう?」

時間が経つほど蝕まれる記憶。

「だって、司令官には私しかいないじゃない」

彼の世界にはもう、目の前で微笑む少女しかいない。


【欠如】

784: ◆00ZRE1DaEk 2015/05/24(日) 22:18:15.18 ID:JWxYY6K+O
>>779うわぁ……我ながらひくわぁ……

そういえば筑摩のリンク貼り忘れてました
筑摩「偽りの心」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1426542743/

川内は無いことは無いんですが、書き溜めが数日で切れますよ?
週一投下でいいのなら立てますけど


2230に一番近い娘

785: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/24(日) 22:30:02.40 ID:4deNTb9go
清霜

794: ◆00ZRE1DaEk 2015/05/31(日) 19:29:04.67 ID:SQBk4XpxO
「いただきます…………美味しいですね」

箸を口から離して清霜は言った。

「久しぶりの司令官との食事。嬉しいです」

目の前の提督を見て笑う。

「私、寂しかったんですよ?」

一旦箸を置いた彼女は、提督に向き直って彼を見つめた。

「昼は大和姉さま、夜は武蔵さん」

刺々しい空気を放つ清霜。静かに時は過ぎてゆく。

「…………私とは食事してくれないのかと思いました。……でも」

数秒俯いた後、清霜は顔を上げた。幸せそうな笑顔をしていた。

「でも、今はこうして一緒にご飯を食べてくれる」

「昼も夜も……ずっと、私のそばに居てくれるんですよね?私、嬉しいです」

清霜は再び箸をとり、皿の上の料理を口に運んだ。

やがてその皿が空になり、清霜は立ち上がった。
皿を食堂へ運ぶのだ。

「洗ったら、そのままお仕事行きましょうね」

返事を聞くこともなく、清霜は部屋を出た。



「……おい、清霜」

「あっ!武蔵さん!」

「自室で食べてたのか……相棒を見ていないか?昨夜から姿を見ていないんだが」

「…………さぁ、どこでしょうか」

「全くあいつは……今日も私の晩酌に付き合うと言ったくせに……夜までに見つかるといいんだが」

「…………司令官は武蔵さん達ではなく、私とごはんを食べるんです」

清霜はそっとお腹に手を当てると、愛でるように優しく撫でた。

「……なに?」

「これからずっと一緒に、です」


【一心同体】

797: ◆00ZRE1DaEk 2015/05/31(日) 21:34:33.95 ID:iFpvzyFR0
2200にry

799: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/31(日) 22:00:04.89 ID:lZRkmqftO
翔鶴

806: ◆00ZRE1DaEk 2015/06/06(土) 11:11:43.85 ID:pPHv1A+WO
「提督…………明日、一緒に買い物にでも行きませんか?」

その声を聞いた提督は反射的に冷や汗が出てきた。

「明日…………明日か」

スケジュール帳を見直さなくとも覚えている。
明日は夕立と買い物に行く約束があった。

「いや……明日は…………」

「……ダメなのですか?」

控えめな口調とは裏腹に、その目は大きく開き、落胆を通り越して絶望の色が見えた。

「その……先着があるというか……だな」

恐る恐る言葉を選ぶ。

「……私はダメなのですか」

その言葉のあとに沈黙が続く。

いや、正確には沈黙ではない。

「私は…………ダメ…………」

ボソボソと、翔鶴の言い聞かせるように呟く声がする。
それが、より一層提督の葛藤に拍車をかける。

「提督に…………見捨てられた……っ」

右手の手首を撫でる翔鶴。
以前の事件を思い出し、とっさに提督は重い口を開いた。

「…………っ、翔鶴」

提督が声をかけても、翔鶴の視線はぶれずに床を這っている。

「よ……よく考えてみれば、何も予定は無かったよ」

「………………え?」

ゆっくりと顔をあげる翔鶴。手首をさする動きが止まった。

「無かったんだ。だから行こう!な?」

「…………はい!ありがとうございます」

打って変わって元気な返事に提督はバレないようにため息を吐いた。

「楽しみです……」

翔鶴は柔らかい笑顔で遠くを見る。
そんな翔鶴……彼女の手首にある深い切り傷を見て、提督は再びため息を吐いた。


【爆発物】

807: ◆00ZRE1DaEk 2015/06/06(土) 11:12:22.88 ID:pPHv1A+WO
翔鶴はメンヘラが似合う
異論は認める

813: ◆00ZRE1DaEk 2015/06/06(土) 21:06:47.30 ID:mEriPdMMO
夕立等のやんちゃな子はいじめるに限るな!
次の娘2200にry

814: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/06(土) 21:59:59.33 ID:hmVa9DCv0

前回:提督「狂ってしまった彼女達」 その7
次回:提督「狂ってしまった彼女達」 その9

引用元: 【安価】提督「狂ってしまった彼女達」



by カエレバ